SNSとスマートフォン - 日本は変わった人々が暮らす国だ
SNSとスマートフォン
日本は変わった人々が暮らす国だ。
漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字と4通りの文字での記述方法を11歳までに習得する。
この文章もそうだが、表意文字と表音文字をごちゃまぜに使うのは世界広しといえどもわれわれ日本人だけだ。
しかも、使っている本人たちは、このごちゃまぜ文が使いやすくわかり易いと思っているのだ。
SNSはスマホが普及していなければ、これほど日本人全員が使うことはなかっただろう。
そして、スマホにフリック入力方式のFEPが搭載されることがなかったら、スマホでSNSしようとは考えなかっただろう。
あの小さなモニタにQWERTYキーボードで日本語入力することはかなり難しい。
フリック入力は日本人が考案した入力方式だが、それとともにスマホに日本人がもたらしたのが絵文字だった。
微妙な感情表現や絵文字自体の楽しさが、平安時代から日本人に染み付いている「文字のやりとり」をSNSというインフラストラクチャを誰もがより一層使いたくなるメディアに変えたのである。
それらはマーケットの結果にも出ている。
世界では赤字だが、日本でだけ黒字。
世界では圧倒的にfacebookが人気なのに。
ブログの延長のようなFacebookよりもより刹那的に短い言葉を投げかけるTwitterが日本人には受けたのだと思われる。
iPhone
マーケットシェアが世界では2割だが、日本でだけ7割もの人々が使っている。
フリック入力を早々に取り入れたiPhone、比較して入力しずらいandroidという理由も実は大きい。
なぜ日本だけ世界と異なる社会なのか?
共通するのは「シンプル」だ。
複雑なブログのようなfacebookでなくシンプルなtwitterを利用したくなる。
色々カスタマイズして楽しむandroidスマホでなくシンプルなiPhoneを持ちたくなる。
それらの理由に、この日本の豊かな国土がある。
「日本は小さな島国で資源がない国だ」
とよくステレオタイプの人々が言っているのを子供の頃からたくさん聞いて育った。
しかし、実は日本は美味しい水資源が豊富だし、山の幸である木の実や果実も豊富に取れる。富山湾や相模湾など海産物がたくさん採れる。
牛乳や野菜の生産調整という名の食品廃棄をやめ、牛や豚などの肉食中心の欧米を真似た食生活をやめ、本来の日本人の食生活に戻れば何も輸入する必要はないのである。
阿蘇、伊豆、浅間山、富士などの活火山から暖かさをもらうために、2万年前の氷河期の時代に日本に住み着いたわれわれの祖先たちは、豊かな国土に感謝しながら生きてきた。
質素に楽しく暮らしていた日本で暮らす人々。
質素=シンプルさこそが日本文化の真髄なのである。