令和三年 年頭ステートメント
今年、令和三年は2020年に起きた「革命の端緒」がいよいよ形になっていく年になるでしょう。
具体的には紙や金属でできたお金が徐々に見られなくなります。
これまで200年あまり、FRBや日本銀行などの中央銀行が貨幣を印刷鋳造してきました。
しかし、人に害のあるウイルスが蔓延した社会で実態のあるモノをやり取りすることそれ自体が人にとっておおきなリスクになることが原因となり、物質としての貨幣はその役割を終えます。
とって変わるのはブロックチェーン技術をベースとした暗号資産(デジタル通貨)です。
政府に情報を捕捉されたり、管理されたりするのが大嫌いな人には良い知らせだと思う方がいるかもしれません。 暗号資産のベースとするブロックチェーンは匿名性があるからです。
しかし、国が発行する通貨として暗号資産を使う場合には、例えば、個人は住民票などを発行してもらうためにサービス提供者(この場合は国)に身元証明をする必要がありますので、「私の公開鍵はこれです。」という身元申請が必要になります。
国以外の民間サービス提供事業者に対しても本人確認手続きは仕組み上必須となるでしょう。
デジタルの世界であっても身元保証人が必要になり、身元保証をブロックチェーンで行う仕組みも必要になります。
したがって、国などのサービス提供事業者はサービスを提供する相手が実在している自然人あるいは法人であるかを特定することができるわけです。
ここで問題となることがあります。
秘密鍵をどこにどうやって保存するかです。
秘密鍵はブロックチェーンに参加する上で唯一必須のもので、一生使います。
マイナンバーカードであれば共通鍵であるマイナンバー番号を国がバックアップをとって管理してくれますが、ブロックチェーンには国のような信頼できる第三者はいません(というより必要ありません)。
保存する場所の第一候補としては、人の外皮の下に無線ICタグを埋め込むことです。
「えっ」と思う方もいらっしゃると思いますが、あなたのひ孫は全員そうしています。
171文字を人が一生記憶することは不可能ですので、脳以外のどこかに外部記憶することが必要です。
第二の候補は入れ墨(タトゥ)です。
どちらの外部記憶の場合も共通な悩みがあります。
他人に読み取られる危険があることです。
無線ICの場合には、オンオフを切り替える機能やベイルなどでブロックする必要がありますし、入れ墨を足の裏など他人に見られにくい箇所にすることで防げるかもしれません。
そのような社会で秘密鍵を忘れてしまったり無くしたりすると、誰もどこにもスナップショットしてくれていませんので、身元不明な人となり、一切の経済活動ができなくなります。
ただし、逆に出生時に埋め込まれたICタグを切り取れば、俗世間を離れ、農業や漁業を営むことができれば物々交換で生きていくことも可能でしょう。
一定数の自由を求める人はそうすることで、新しい経済システムとは紐付かない物々交換の経済システムで生きていくでしょう。
ここまで述べてきたことは、中央銀行がブロックチェーンの運用管理に特化する業態に変わるということにとどまらず、200年続いた金融経済システムが変わるということをあらわしています。
<200年続いた無価値な紙がお金になる仕組み>
中央銀行がもっともらしい印刷物を印刷し
↓
国と銀行にその印刷物を紙幣(貸金)として「貸し」
↓
国と銀行は紙幣(借金)の利子を中央銀行に「返済」しながら事業を行ったり支援したりする
↓
銀行が個人や企業に紙幣を貸す
↓
個人や企業は紙幣(借金)の利子を返済しながら経済活動を行う
紙幣の代替となる「デジタルキャッシュ(呼び方はなんでもよい)」は中央銀行は発行しない。
ブロックチェーン・システムにあらかじめ定義された方法に則って、通貨が発行される。
例えば、次のようなイベントをシステムにあらかじめ定義しておく。
- 人が生まれたら通貨発行する
- 一定時間が経過する都度に通貨発行する
- 身元保証人になったら通貨発行する
- サービス提供事業者に申し込んだら通貨発行する
そうすることにより、現在の金融経済システムで行われているようなお金の奪い合いのために経済活動を行う社会は終わり、別のインセンティビティやモチベーションによって経済活動や社会活動を行う社会に変わるのである。
2021年1月1日
国家認定プログラマー
水口洋一
わたしがコンピュータの世界で生きてこれたことに感謝するとともに、30万ダウンロードを記録したiPadアプリ「システム手帳」をなぜ開発することができたのか?その理由をみなさんと一緒に解いていく内容となっています。
お手にとっていただければ嬉しい限りです。
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